[上海 26日 ロイター] 週明け26日の上海外国為替市場の人民元相場は、対ドルで続落して引けた。中国人民銀行(中央銀行)が取引開始前に設定したこの日の人民元の対ドル基準値は、同値としての過去最高値を2営業日連続で更新したが、人民元は銀行間取引では下落した。トレーダーらは景気状況が不透明な中、人民銀が元の上げ幅を限定するとみている。
銀行間取引での人民元の対ドル相場CNY=CFXSは1ドル=6.3140元と、前営業日(23日)終値の6.3078元に比べ元安・ドル高で終了した。
今月に入ってから、人民銀行は外為市場の人民元相場に対する発言力拡大の容認に向けた事前調査として、元とドルの為替レートのより大きな変動を許容することで、双方向の取引をもたらしている。
トレーダーらによると、中国の2月の貿易収支が赤字となり、元高圧力が緩和したことを受け、当局は元相場の決定において外為市場により積極的な役割を持たせようとしているようだという。
上海の中国系商業銀行のトレーダーは、「市場が人民元の変動幅拡大を見込んでいるのは明らかだが、人民元の目先の上昇余地についてはそれほど楽観的ではない。このことがきょうの人民元の上げ幅を限定するだろう」と語った。
取引開始前、人民銀行はこの日の対ドル基準値を6.2858元と、前営業日の6.2891元よりも元高・ドル安に設定していた。
人民元の対ドル基準値は3月前半に11営業日で0.7%下落。これは1994年の中国外貨取引センター設立以来最大の下落幅となった。
しかし対ドル基準値はここ7営業日で0.8%上昇。過去7カ月超の間で最大の上げ幅となっている。
トレーダーらによると、ユーロ圏債務危機を主因とする不確かな世界市場状況に加え、中国経済が減速の兆候を示す中、中国政府は防御的な為替相場戦略を取り、4.7%上昇した昨年のような大幅な元高にはならない公算が大きいという。
一部のトレーダーは、人民銀がここ2営業日で基準値を過去最高値に設定したことは、核安全保障サミット中のソウルで行われる胡錦濤中国国家主席とオバマ米大統領の会談を控えた「善意のしるし」とみている。
オフショアのドル・人民元のノンデリバラブル・フォワード(NDF)市場では、1年物NDFCNY1YNDFOR=が人民元が今後1年間で0.86%下落することを織り込んでいる。前営業日終値は0.62%下落を織り込んでいた。
人民元の対円相場終値は100円=7.6292元(前営業日終値7.6267元)、対ユーロ相場終値は1ユーロ=8.3549元(同8.3508元)。
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